開催中に思い起こせてよかった、と改めて感じた展覧会です。
すでに12世紀の歴史に登場するオーストリアの名門貴族リヒテンシュタイン家。
優れた美術品収集こそが一族の栄誉との家訓のもと、500年以上にわたってヨーロッパ美術の名品が収集されたうち、139点の名品を選りすぐり、日本で初公開される展覧会。これは見逃せません。
上の写真のチケットには
《クララ・セレーナ・ルーベンスの肖像》。
クララはルーベンスの娘でありこの肖像は彼女が5歳のときに描かれたものとのこと。展覧会ではこのクララのイメージを表現して調香されたフローラルブーケのフレグランス"CLARA"も特設ショップにて販売されているそうです。
ルーベンス作品10点のほか、ラファエッロ、クラナッハ、レンブラント、ヴァン・ダイクをはじめとする巨匠たちの名画や、華麗な工芸品が一堂に並びます。
さらに素晴らしいのは
ウィーンの夏の離宮での展示様式を取り入れたバロックサロンが設けられ、華やかなバロック宮殿の雰囲気をも体感できること。
詳しくは是非
リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝を。
今回の展覧会の情報は、香りの専門誌 " PARFUM"163号でも紹介されています。
こうした展覧会を眺める楽しさのひとつに
描かれた当時の建築、装飾、服飾などの様式を鑑賞することがあります。
当時描いた画家の心に
何が美として映り、焼き付いたのかを
時を経て
静かに、想像力をめぐらせながらイメージを描く時間。
描かれた作品に感謝せずにはいられません。