生地の触感を香りに(1)・ETOFFES DE PARFUM par JARDIN DE FRANCEに引き続き、同じシリーズのレディス3種の香りを試してみました。
右から。
まずは"Cœur de Velours"。
cœur は心(心臓)、 veloursはベルベットを示しますから
これを「ベルベットの感触」と名付けてみます。
滑らかで暖かで幸せにみちた温もりを期待。
トップノートから花です…。フランジパニとオレンジ花。
ミドルに甘美な喜びを醸し出すジャスミンに
艶やかな柔らかさを彷彿とさせるヘリオトロープ。
アンバー、パチュリ、ホワイトムスクのぬくもり。
中央。
"Soie Sage"。
soie は絹、sageは賢い、おとなしい、慎みのある、等を示します。
「絹の品格」と名付けてみます。
真っ先にバラを思い浮かべたのですがまさに使われていました!
確かに穏やかな上品さが感じられる香り。
女性の香りのタイプの王道の一つでしょう。
繊細なバラとパウダリーなすみれ。そのデリケートな存在感を
トップノートのベルガモット、ピンクペッパー、フランボワーズや
甘美なジャスミンが引きたてて…柔らかなムスクに包まれていきます。
そして左端。
" Tentation Dentelle" 。
tentation は誘惑、dentelleはレース。
繊細で可憐な愛らしさの中に見え隠れする妖艶な魅力。
ベルガモットとプルーンの明るい華やぎから始まるこの香りは
漆黒の夜に香気を漂わせるミステリアスなチュベローズやジャスミン、
そしてローズの清楚さとともに陰影深く高まります。ラストノートが
見事なまろやかさ。上質なパチュリーとインセンスの余韻が素敵。
昨日ちょうど私は
青のレーシィなブラウスを白のインナーの上に重ね
その青と白の間にほんの一滴、この香りを纏いました。
ささやかな仕草のたびに
可憐にエレガントに
レースの動きに共鳴して囁くように香り
鏡で確認しなくても笑顔の明るさに自信がもてたのでした。
JARDIN DE FRANCE 。1920年、生まれはフランス、アンボワーズ。
ETOFFES DE PARFUM。
オートクチュールに使用される様々なファブリック(生地)。
触覚が捉えた肌触り、質感にインスパイアされた創られた
ツイード、レザー、絹、ベルベット、レース、計5種の香り。