2024年9月29日日曜日

2024年9月・初秋の3香




長引く残暑から秋への切り替えに

先ずはこの3香から





爽やかな清らかさ

やわらかく上品な余韻が今年らしく

ISSEY MIYAKE LE SEL D'ISSEY



詩的なネーミングのごとく

たたみかけるように感覚に響く

その香りは

洗練という光が静寂の中で夢を描く

LUXE CALME VOLUPTE /FRANCESCABIANCHI



フレッシュな躍動感から

しなやかに

色づく秋のような艶めかしさへ

BARÉNIA EAU DE PARFUM /HERMÈS





…écrit par 《SAWAROMA》



2024年9月2日月曜日

国際香りと文化の会『VENUS』HP版へ寄稿・2024年秋号




国際香りと文化の会

会報誌『VENUS』HP版へ寄稿した

「藤袴の記憶が求めたフレグランス」

が、2024年秋号として掲載されました




画像1枚目:

国際香りと文化の会HP トップページ

スクリーンショット画像の一部




画像2枚目:

掲載記事PDF 1P目

スクリーンショット画像の一部



藤袴と出逢えた2年前の秋

「藤袴の香りから」


その記憶が導いたのは

翌年秋に発売されることになる

フレグランスとの出逢いでした


「五感に響く匂いの調べ・涼感から温もりへ導く藤袴の面影〜Mame Kurogouchi のEAU DE PARFUM」




……


古来より

人が愛した藤袴の香り

および

奥ゆかしく香るさまを

人が優雅と形容した思いに

共感します


同時に

自らの記憶が求める

愛すべきものの余韻が

香りを通じて

他者の記憶と重なるという

一期一会の大切さも感慨深く


そのような記憶とともに

この秋を迎えることを

嬉しく思います


藤袴については

今年5月に永眠された

中村祥二氏の文章も

参考文献として引用いたしました





…écrit par 《SAWAROMA》


2024年8月31日土曜日

2024年夏から秋への香景・神聖さと洗練と




8月末は

大荒れの台風に見舞われた週末

酷暑の夏からゆるやかに秋へと

変化することを願うばかり


7月に出逢い

入手したのは

乳香(フランキンセンス)の別名を

ブランド名にもつ香りの中の


Sacra(Sa)/Olibanum

12mlのミニボトル


文字通り

乳香の神聖なウッディ感が

バルサムの温もりや

ムスクの柔らかさと相まって

重すぎず軽すぎず

苦さでも辛さでもない

洗練された深みを漂わせる


酷暑の中も

清らかな気分でいられたことに感謝


ひと目ならぬ

ひと鼻にて魅了され

ミニボトルで入手した

他2種の香りも回想


いずれも季節を問わず

私の感じる「洗練」のニュアンスをもつ





PARISIAN MUSK / MATIERE PREMIERE の きめ細やかなまろやかさに包まれる

Sur tes lèvres. E.Q. /D‘ORSAY・その柔らかさに触れたい




9月からも

この3本とは

まだまだ長く共に過ごしたい






…écrit par 《SAWAROMA》







2024年7月26日金曜日

2024年7月の香景・ボトルカラーは青と緑とシルバーと




遅れて訪れた梅雨の日々

その合間からも

既に相当な蒸し暑さ

7月を迎え梅雨明けが

待ち遠しいようなこわいような

やはり例年にも増しての酷暑


みずみずしさ

心地良い冷気

ここではない何処かへの旅心


を香りで感じたく

3つのフレグランスを選んだ





ボトルカラーは

青と緑とシルバーと…

3 parfums qui resteront 

dans ma mémoire en juillet 2024.


2年前の盛夏に出逢い

1dropのウッディフローラルに癒された

A DROP D'ISSEY EAU DE PARFUM FRESH


1年前の初夏に出逢い

一瞬で心地良いリゾートの風を想像

PACIFIC CHILL


出逢ったのは2010年の冬

最初はオードトワレだった

以来、冬でも夏でも

非日常のスパイスをさりげなく

感じさせてくれた定番のひとつ

Voyage d’Hermès


過去の記憶に助けられ

新しい夏の景色を描いた7月





…écrit par 《SAWAROMA》










2024年6月27日木曜日

2024年6月の香景・新作《FUWARI / Miya Shinma》の繊細な奥深さに出逢う




6月半ばのよく晴れた日

パリ在住調香師、新間美也さんの

新作フレグランス発表会にと

銀座の会場を訪問しました


新間さんの

エモーションから発想された

ゴールドコレクションに加わる

今回の新作

「FUWARI/ふわり」は

2024年5月25日(土)より

発売開始されています






写真2枚目:

イメージヴィジュアルの横に

立っていただいた新間美也さん


日本での販売元である

京都のフレグランス ショップ、

「LE SILLAGE」オンラインショップ

からも購入可能です



南フランスのグラースに咲く

「五月のバラ」に新間さんが

心を奪われた体験から生まれた

「墨と筆で描いた、あるひとつのばら」

の香り、とおききしました


さりげない気配を表現できる

日本語の優しい響きをもつ

オノマトペを

そのまま香りの名前に

されています







トップノートに感じる

新鮮な陰影をもつ響き…

いつしか皮膚に馴染む優雅さ…

ラストに漂う

墨のような奥ゆかしさ…


柔らかく軽やかでありながら

少しずつ複雑な変化を奏で

いつまでも消えない印象が

愛おしく思えるのです


凛として潔く

それでいてはかない可憐さが

ふわりと漂うすてきな香りです






6月は

この新作を纏った時間が

特別なひとときとなりました


そのほかにも

シンプルに清涼感を求めて

Parole d’eau / SERGE LUTENS


を身に付けたり


6月の誕生石である真珠を想い

MIKIMOTO Eau de Parfum


の香りを鑑賞し

海の音を想像しています




…écrit par 《SAWAROMA》