先が読めない面白さ。本能を突き動かすものは、まさしく見えないものなのだ。
Ce film n’est pas prévisible. C'est exactement ce qu’on ne peut voir pas qui touche l‘instinct!
『パラサイト 半地下の家族』
2019年カンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)を受賞したと知ったとき、まずそのタイトル中の名詞「半地下」に興味をもちながら予告編を見た。これは絶対に面白い!
登場人物の声もふるまいもその特徴が印象的な背景とともに際立つ。ワンシーンごとの表情がすでに忘れられないものになっていく。
ああ、これは! 予告編から私の記憶に余韻が刻まれてしまうとは、まさしくこの映画は私の好奇心に寄生してしまったようなもの。恐るべし。
日本で公開される日まで楽しみにし、昨日公開初日に鑑賞してしまったのである。
韓国の作品ではあるが、いまの韓国を物語るのみならずいまの人間世界を鋭く見せてくれる。重いテーマであるに違いないのに、謎かけと奇想天外な展開の表現には、軽妙なエンターテイメント性が盛り込まれ、映画として素晴らしい。
これから映画を観る人のために、内容には具体的に触れないことにする。ただ、この映画を鑑賞後24時間経過して今もなお脳裏から離れない印象をいくつかのキーワードで記録しておこうと思う。
…
トリガー(引き金、きっかけ)。
ある行動には必ずなんらかのトリガーがある。
プランニング(計画、企画)と本能。
プランニングは本能と共に常時更新すべし。
知っていること。
知っていることと知らないこととの整理を明確にしよう。
品性。
人間の品性とは何か。人は、いかなる人をも人として接する品性を失うべからず。
未来と予感。
予測できないから未来。見えないからこそ、自らの予感に鋭敏に。
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今日の私は、この映画をトリガーにもはや昨日の私ではない。どうやら私の脳内はこれからもしばらくの間、この映画に「寄生」されそうな予感がする。
…écrit par 《SAWAROMA》
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