2013年3月30日土曜日

『Paris、パリ、巴里 ─ 日本人が描く 1900–1945』で佐伯祐三作品に再会

チラシの画のタッチをみたときから
その温もりに憶えがあった。

Paris、パリ、巴里 ─ 日本人が描く 1900–1945
は6月9日まで、京橋のブリヂストン美術館にて開催中。


チラシに使用されている作品は
佐伯祐三による『テラスの広告』/1927/石橋財団ブリヂストン美術館。

ああ、こういうカフェ。
1920年代にあったこうしたカフェは、
私が1980年代後半に訪れたパリの記憶とも重なる。

パリを描いた画家の中でも
ひときわ私が魅かれた理由は
昨夏初めて佐伯祐三の作品に出逢ったときの記事
パリに学んだ二人の日本人画家に書いていた。

私もパリで過ごした間
街のあちこちにおびただしく貼られた広告の文字レイアウトや
通りすがりの建物の佇まいに何度も目を留めた。
古い年月を刻んだと思われる外壁の石造りや内側の木肌…
厳寒の冷たい空気の中に静かに続く道。
そうした記憶との重なりもあったのかもしれないが
佐伯祐三の作品から
魅かれるもの、描きたいものへの気持ちが強くまっすぐ
伝わってくるような自由な筆致が記憶から離れない。

彼が影響を受けたといわれる画家、
モーリス・ド・ヴラマンクとのエピソードについての
記述を三重県立美術館のサイトから発見。
表紙解説 モーリス・ド・ヴラマンク『辺境伯』(三重県立美術館)

展覧会では他にも
当時のパリから多種多様な影響を受けた画家の作品を鑑賞できる。
それぞれに違い、味わい深い。
期間中、近くを通りかかったらまた訪れてみたい。




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