2012年11月15日木曜日
"Every Bottle of Perfume Contains a World," IFF主催展覧会と香りのディナー
"Every Bottle of Perfume Contains a World,"
「すべての香水ボトルには世界がふくまれている、」
これは、本日私が一気に読んでしまった記事中の言葉であり、日頃から実感していることでもある。様々な地域から産出される数多くの香料を体感し、これらについて学ぶと世界中の文化と歴史に興味を持たざるを得なくなるのだから。
文化学園大学現代文化学部・国際ファッション文化学科において「ファッションとアロマ」という講義を提供する中、毎年学生にいわれるコメントも
「未知の香料に触れて、行ったことのない世界の様々な地に魅かれた」。
さてその記事とは、アメリカのフレグランス情報サイト、FRAGRANTICAより。
A Presentation of Natural Materials by IFF-LMR Naturals(11/14/12 19:19:54. By: Serguey Borisov)
展覧会も香りのディナーも、写真からおよその雰囲気は伝わると思う。
現代に至るまで、人間がいかに香料を文化の重要なファクターとして捉えているかがよくわかる。
天然香料の産地は世界中に拡がっている。
地域ごとに違う文化があり、違う衣服があり、違う習慣がある。
それが一つの香水ボトルから実感できるという。
ハイチのベチバー、
エジプトのジャスミン、
コートジボワールのジンジャー、
エチオピアのミルラ、
チュニジアのネロリ、
マダガスカルのヴァニラ、
コモロのイランイラン
中国のチュベローズ、マグノリア、
インドネシアのパチュリ、
ヨーロッパのフレンチラベンダー、クラリセージ……。
記事後半には
薔薇の写真。広く長く愛される稀少香料の筆頭。
…とある香水を身につけると
まだ訪れたことのない地域の
出会ったこともないような人になれるような気がする。
「私」なんていうものは
勝手に頭の中でつくりあげた概念にしか過ぎず
実は誰でもなく何にでもなれる。
その感覚を揺さぶるのが
場所を超え時を超えて本能に響く香りである。
…そんなことを改めて感じさせられた記事だった。
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