2023年2月27日月曜日

L’EAU PAPIER / diptyque (3月16日発売)を試して・表現媒体としての香りに期待




この新しいフレグランスが、纏う人の個性の表現媒体となり、纏う人の創造性を刺激する香りであるように期待しています。


J'espère que ce nouveau parfum servira de support pour exprimer l'individualité du porteur et un parfum qui stimule la créativité du porteur.



ディプティック店舗で

キャンドルを購入の際いただいた

新作フレグランスのカードと試用見本


316日発売、

L’EAU PAPIER / diptyque



いただいた試用見本の

フラットスプレーで試してみます。


ほのかにミモザの

優しいパウダリー感が

ディプティックならではの

ムスキーノートに一層の

官能的な趣きを添えています。

肌に柔らかく染み込んでいく

心地良さを楽しみました。





 …écrit par SAWAROMA





2023年2月22日水曜日

アートに触れ、今求める香りに出逢う・ROSA GARDENIA /SANTA MARIA NOVELLA






クリーミーな艶と、

一瞬の柔らかな光のような軽さ

 そんなイメージを感じさせる香りです。

Firenze 1221 Edition 800周年記念

コレクションのアイコニックな

フレグランスのひとつです。


Un lustre crémeux et une légèreté comme une lumière douce momentanée... Ce parfum me fait ressentir cette image.

C'est l'un des parfums emblématiques de la collection 800e anniversaire "Firenze 1221 Edition".



ROSA GARDENIA Eau de cologne /SANTA MARIA NOVELLA



春から夏へ、見えない未来に向けて

今の自分が心から纏いたいと思える

フレグランスとの出逢いを待っていた

2月の発見、その背景を綴ります。



その数日前、

かつて愛用したフレグランスの香りを

ムエットで再確認、今の自身の雰囲気や

精神性との微妙な差異、違和感などに

ついて考えていたところでした。


さらに、同時期に2つの展覧会を鑑賞、

それぞれのアーティストの思考からも

影響を受けていたのです。


まずは、

強烈な視覚体験で感覚の認識や

再構成による表現について

考えるきっかけとなった展覧会

諏訪敦 眼窩裏の火事




では、図録に記された諏訪氏の言葉、


「目は常に揺らいでいるけれど、視覚体験の個別性を取り出して見せて他者と共有するには、絵画しかないのではないかと思います


が痛烈に脳裏へ響きました。


「目」を「感覚器官」へ、

「視覚体験」を「嗅覚体験」へ、

「絵画」を「フレグランス」へ

置き換えてみると、

改めて自身がフレグランスを纏う

理由のようなものが視えてきたのです。


今私は,

艶のある,曲線的で複雑な立体感を

もつ存在であり続けたいと願う一方、

一期一会の優雅な印象を

軽やかに残せる人でありたい。


この個別の思いを

自身から漂わせて実感し、

少なからず他者にも伝えようとする

ためのフレグランス

という形を探していた、

と解釈できるかもしれません。


もちろん、フレグランス自体は

香料の混合体物質です。

しかしながら、これが人に纏われ、

周囲の空気に漂い始めると、

もはや物質というよりも、

感受する人ごとに

様々な印象を映す

不確かで非物質的な存在に

なるのではないか


そんな自問自答の中で鑑賞した、

時を超えるイヴ・クラインの想像力 ー不確かさと非物質的なるもの




では、イヴ・クラインが

「超次元的」であるととらえた青が、

まさに非物質的なものに見えてくる

という体感が興味深く、

色も香りも、感受する人の脳裏で

とらえられる存在であると

再認識せざるを得ませんでした。


だからこそ、

フレグランスを選ぶときには

物質としての現在の自身をよく識り、

非物質としてその時ごとに

如何なるイメージを添えたいかを

熟考したいものです。





 …écrit par SAWAROMA






2023年2月14日火曜日

西洋菓子店プティ・フール/千早茜 著 を読む




初めて訪れた街の書店で

表紙の絵柄に惹かれて手に取った。


目次に記された

「グロゼイユ・

 ヴァニーユ・

 カラメル・

 ロゼ・

 ショコラ・

 クレーム 

 解説 平松洋子」。

読むことを決めた。


そういえば、

この本に出逢う数時間前、

カフェでスパークリングロゼを

味わっていた。

甘いジュースを飲むくらいならば

香り高いロゼワインがいい、

なんて言いながら。





西洋菓子店プティ・フール/千早茜


6つの連作短編は、

甘いだけではない人の複雑さと

予測を超える人生のほろ苦さや

鮮烈な酸味を,読む人の記憶に

たたみかけてくる。


一読後、たまらなく

シンプルなシュークリームや

カスタードプリンが

食べたくなってしまった。






著者の作品

「透明な夜の香り」(2020年)

も機会があれば読んでみようと思う。





 …écrit par SAWAROMA



2023年2月6日月曜日

愛らしい軽やかさが嬉しい・BON PARFUMER EAU DE PARFUM 106




ブルー系の装いを好みながらも、今年は春が近づくと,淡く軽やかな薔薇色を添えたくなる。チークやリップに透明感のあるピンクを選んでみた。香りもいつものお気に入りから少し離れてみよう。柔らかな立体感と愛らしい軽やかさのあるフローラルに出会いたい。


早春の小旅行に着るネイビーのトップスとアイスグレーのボトムスに合わせたい色と香りを探した。仕事帰りに気になっていたブランドの新製品を試し、去年までの自分ならば見過ごしていたかもしれないブランドやアイテムに注目し,試す… 。そして迎えた立春。





21日に発売されたという、フレグランスの

最も小容量15mLのボトルを入手した。


BON PARFUMER EAU DE PARFUM 106






柔らかな立体感がある。曲線的で優しいフローラルと、温かみを感じさせる甘さのバランスがちょうど良い。何よりも最初の印象が軽やかに続くのが嬉しい。ふわりと愛らしく,繊細に。


薔薇の生花の香りやダマスクローズ精油そのものの香りは大好きなものの、薔薇をメインとしたフレグランスで自身の定番にしたいと感じたものにはなかなか出逢えなかった。初めは好きと思っても次第に単調さが気になり初め、ワンボトルを使い切ることはなかった。







今回の106は、ダマスクローズのフルーティーな優しさを活かしながら、ダバナやバニラで,春らしい軽やかな甘さを醸し出しているようだ。一年前、同じく薔薇の香りが活かされた101のハンドクリームを入手した。101の香りには清潔感を強く感じ、ハンドケアには用いた。しかし、装うならば今の私には106


10615mLを使い切ることができたら、新しい時間が開けるかもしれない。





 …écrit par SAWAROMA